夢って

船に乗っていた。

けいちゃんが赤ちゃんの頃、よく一緒に遊んだママ友と一緒だ。

デッキで話していたら、波がどんどん高くなってきた。甲板まで上がってきそうな勢い。

船室に降りたら、遊び場にけいちゃんと男の子達。けいちゃんは仲間に入れてもらえないみたい。男の子がけいちゃんに聞いていた。

「僕らのうち、誰と遊ぶ?」

「けいちゃんは、みんな誰でもいいよ」

けいちゃんは、いつもの満面の笑みで答えていた。

 

けいちゃんの純粋な強さに、心洗われる気持ちで目が覚めた。

 

 

 

ねー、夢って何?

その日の午後けいちゃんに聞かれた。

 

夢は、けいちゃんが寝てる間に考えてることだよ。

 

考える…

 

お母さんはけいちゃんの夢みたよ。けいちゃん何の夢みたの?

 

お母さん。

 

お母さん何してた?

 

泣いてた。

と照れ笑いしながら言うけいちゃん。

 

そっかーそっかー。これはダメお母さんだな。けいちゃんは、言葉に出さなくても不安なのかもしれない。